
ボツワナのドゥマ・ボコ大統領を筆頭に、ボツワナとアンゴラの鉱山大臣、デビアスCEOらダイヤモンド業界のトップリーダーが集結。ボツワナ、アンゴラ、カタールがWFDBに加盟へ
ニューヨーク発 – 2025年6月12日:ニューヨークで開催された2025年WFDB(世界ダイヤモンド取引所連盟)プレジデントミーティングが、ニューヨーク・ダイヤモンド・ディーラーズ・クラブの協力のもと、2日半にわたる講演やパネルディスカッション、視察、ディナー等の交流を経て閉幕しました。
WFDBのヨラム・ドヴァシュ会長は「私たちは単にダイヤモンド産業を維持するだけでなく、その未来を築いています。」と力強い言葉で天然ダイヤモンド取引のグローバルリーダーに語りかけ、ダイヤモンドの価値感を守るために、倫理観、透明性、団結力をもって引き続きリードしていく必要があると述べました。
基調講演を行ったボツワナのドゥマ・ボコ大統領は、ダイヤモンドがボツワナの経済発展において中心的な役割を果たしていることを力強く語り、天然ダイヤモンド産業における倫理的な慣行と透明性への同国のコミットメントを改めて表明しました。
アンゴラの鉱物資源・石油・ガス大臣であるディアマンティーノ・アゼベド大臣は、新設されたアンゴラ・ダイヤモンド取引所を通じて、アンゴラが正式にWFDBに加盟することを発表しました。これはアンゴラがグローバルなダイヤモンド取引所連名に加わるという歴史的な転換点になります。
ガラディナーで講演したボツワナの鉱物・エネルギー大臣であるボゴロ・ケネウェンド大臣は、ダイヤモンド産業の変革力、そしてその波及効果が人々の生活をどのように変えているかについて話し、人々が憧れるダイヤモンドの世界観を押し出す事で、需要を喚起し続けるよう呼びかけました。
デビアスのCEOであるアル・クック氏は、イノベーションとテクノロジーの重要性について語り、トレーサビリティ技術を強調し、米国のような採掘が行われていない市場では、天然ダイヤモンドは関税を免除されるべきであると述べ世界的な関税の調和を求めました。
参加者(スピーカー・パネリスト)
ボツワナ大統領 デュマ・ボコ
ボツワナ鉱物エネルギー大臣 ボゴロ・ケネウェンド
アンゴラ鉱物・石油・ガス資源大臣 ディアマンティーノ・アゼベド
デビアスCEO アル・クック
EVP ポール・ロウリー
キンバリープロセス議長 アーメド・ビン・スライエム
WDC会長 フェリエル・ゼルーキ
JVC会長 サラ・ユード
CIBJO会長 ガエタノ・カヴァリエリ
IDMA会長 ロニー・ヴァンデルリンデン
GIA代表トム・モーゼス
日本からは東京ダイヤモンドエクスチェンジ理事長 岩崎がZOOMで参加しました。
会議中に、ボツワナ、アンゴラ、そして重要な代表団を派遣したカタールが、世界ダイヤモンド取引所連盟への加盟希望を表明した事も、ダイヤモンド業界にとって重要な出来事でした。
WFDBのヨラム・ドヴァシュ会長は、ボコ大統領に「Guardian of the Diamond Industry Award」を贈呈しました。各国大臣とアル・クック氏には、WFDB終身名誉会員が贈られました。長年にわたりWFDBで活動してきたエリ・イザコフ氏、メイア・ワートハイム氏、ラミ・バロン氏、そして会議のホストを務めたエリオット・クリッシャー氏も表彰を受けました。


TDE WEBマガジン編集部