2024年頭所感

TDE2024年 年頭所感

新しい年を迎え皆様にご挨拶を申し上げます。
平素はTDEの活動にご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

昨年を振り返りますと、3年半続いた新型コロナ感染症が5類への緩和により、中止となっていたイベントの再開や多くの外国人観光客の姿を見かけるようになり、コロナ禍からポストコロナへの変化を感じる1年でした。 一方で夏には日本を始め世界中で猛暑となりました。異常気象が世界経済を押し下げるという学説もありますが、自国の領域を広げたい大国の地域覇権欲がもたらす緊張も世界経済に大きな影響を与えていると思われます。

キンバリープロセスは原石の不正な輸出入を規制するための手続きで、そのキンバリープロセス認証の公表値によれば、欧米からの制裁下にあっても2022年のロシアから輸出されたダイヤモンドは2021年と比べ若干減少しましたがキャラットベースでは世界一です。

昨年5月、広島で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する制裁強化について、同国産ダイヤモンドの取引制限に向け連携することで 一致し、2024年1月から段階的に直接輸入、間接輸入の規制を導入すると発表しました。 G7声明に対し世界ダイヤモンド評議会(WDC)はWFDBと協力して、研磨済みダイヤモンドの取引の一層の透明化を図るため「G7 Diamond Protocol」という自主規制案をG7に提出し採決を待っています。

TDEは昨年より「一般社団法人東京ダイヤモンドエクスチェンジ」と言う名称に改め、新たに3つのミッションを行動目標として出発いたしました。 3つのミッションとは「国際ダイヤモンド業界の一員としての行動」、「SDGsへの貢献」、「ダ イヤモンド流通の正しい情報の提供」です。

昨年3月にテルアビブにおいて開催されたダイヤモンドコングレスに代表を送り、久しぶりに対面での会議に出席しました。 また私達はホームページにダイヤモンド輸出入統計資料に加え、各国原石産出量等を比較解説したインサイトレポート、結婚トレンド調査の掲載など充実を図りました。

秋にはWDC、WFDBが提唱するSoW(System of Warranty)運動を国内産業への浸透を目的としてTDE独自の自主規制策「TDE7つの約束」を策定し、加盟企業全社が約束を守ることに署名し国際社会の知識とルールを発表しました。

今年は、先に述べた3つのミッションをさらに推進いたします。

具体的には、TDEチャンネル、専門資料等のHP掲載を加速しダイヤモンド産業への情報教育サービスを進め、G7ダイヤモンドプロトコルという自主規制に対応してまいります。

世界は昨年も争いで始まり、争いで終わりましたが、今年こそ争いのない平和な世界に戻ることを願ってやみません。
ダイヤモンドの輝きは人々の心に希望や温かみや喜びを与え、平和の象徴です。
私達はダイヤモンドワールドの一員として、業界を支え消費者を守るため日々精進して行く所存です。

本年も引き続きのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げるとともに、皆々様にとりましても素晴らしい1年になりますよう心からお祈り申し上げます。

一般社団法人 東京ダイヤモンドエクスチェンジ
理事長 岩崎道夫

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