TDEが集計した2023年度までの原石生産量統計データです。
■データに関して
●キンバリープロセス証明数により公表されているダイヤモンド原石生産量をベースとしています。
sorce: https://kimberleyprocessstatistics.org/public_statistics
ダイヤモンド原石の産出量は、不正に産出されたダイヤモンド原石の輸出入を規制することを目的とした国際的な証明制度「キンバリー・プロセス」によって99%以上管理されています。そのため、キンバリープロセスが公開しているデー タを分析する事で、ダイヤモンド原石の産出量を高い精度で把握する事ができるとTDEでは考えています。
■TDEが取りまとめたデータは以下の通りです。
以下リンクから、TDEが集計したエクセルデータがダウンロードできます。
TDE Summary Production KPC Counts 2023(エクセル)
■TDEでは以下の通り分析しています。
2023年のダイヤモンド原石の生産量は、前年の2022年と比べ、約8%減少した1億1150万カラットだった。
生産量では、ロシアが前年対比11%の減産となったが全体の33.5%を占め1位となった。
2位はボツワナの22.5%、3位はカナダの14.3%であり、この順位は今回も変わっていない。
生産金額においては、ダイヤモンドの需要が弱含みに推移したことから、平均単価も減少し、前年より約20%減少した127億ドルとなった。生産金額でもロシアが、G7による制裁があったにもかかわらず全体の28.3%を占め1位となり、ボツワナが25.8%の2位、カナダが12.2%の3位となった。
主要国の輸出量においては、前年に比べ約16%減少し、金額においては約25%強の大幅な減少となった。
ロシアはG7による制裁の中でも、金額面においては約5%強の減少にとどめたが、ボツワナが約40%、南アフリカが約47%と大幅に減少した。
主要国の輸入金額もインドは一時期原石の輸入を制限したこともあり、約22%減少し、欧州連合(EU)は約29%、アメリカは約40%減少した。
総じて、2023年はアメリカや中国でのダイヤモンド需要の後退を契機に、鉱山の減産や供給量の絞り込みを行い、価格も下落傾向に転じた。また、G7によるロシアへの輸入規制の制裁はあまり効果があったとはいえず、需要後退の中でも比較的順調にロシアは生産を行っていたことが見て取れる。
■注意
データは公開データといたしますが、ご使用に関しましては、
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